TikTok Shop広告とは？広告主・広告代理店が知っておくべきポイント
2025年6月30日、日本にも”TikTokShop”が本格的に導入されました。
本記事では、TikTokShopの基本的な機能から、TikTok Shop広告について、広告運用に関わるご担当者様が知っておくべき情報をまとめました。
TikTok Shopの広告は、2025年7月時点では代理店での取り扱いはできず、広告主様が直接配信する方法のみ可能です。Shop広告の代行は難しいですが、TikTok広告自体の配信や運用のご相談は承っております。その他ECサイトの売上の改善方法なども含め、気になる方はお気軽にお問い合わせください。
TikTokの基本情報については下記記事をご参照ください。
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目次
TikTokShopの概要
TikTokアプリ内で商品の認知から購入までを完結できるショッピング機能です。Instagramに既に導入されているショッピング機能のTikTokバージョンのようなイメージです。
これまでは興味を持ったユーザーを外部のECサイトに誘導する必要がありましたが、TikTokShopではアプリを離れることなく購入してもらえます。
TikTokが持つエンターテインメント性はショッピングと相性が良く、「TikTok売れ（TikTokで紹介されて流行した商品が売れやすくなること）」という言葉があるほど”商品が話題化しやすい媒体”です。
TikTokShopでは気になった商品をアプリ内でそのまま購入できるため、購買意欲が高まった瞬間を逃さずにコンバージョンにつなげられます。
コンテンツレコメンドの仕組み
TikTokのアルゴリズムがユーザーの過去の視聴履歴や「いいね」、コメント、シェアなどのエンゲージメントデータを分析し、そのユーザーが興味を持ちそうな商品の関連コンテンツを優先的に表示します。
このレコメンドシステムは、一般の投稿と広告コンテンツの両方に適用されます。
質の高いショッピングコンテンツを作成すれば、広告費をかけずにターゲットユーザーにリーチできるかもしれません。
TikTok広告への影響：TikTok Shop広告の登場
TikTokShopの導入により、「TikTok Shop広告（ショップ広告）」という新しい広告フォーマットが登場しました。商品カタログと連携した広告で、ユーザーが広告をタップすると商品詳細ページに直接遷移し、その場で購入まで完了できる仕組みです。
VideoShoppingAds（動画ショッピング広告）
通常のTikTok動画に商品リンクを追加した広告フォーマットです。商品情報が動画内に自動的に表示され、価格や商品名が一目でわかるようになっています。また、複数の商品を一つの広告で紹介することもできます。
このフォーマットでは既存の人気動画コンテンツを活用できます。すでに高いエンゲージメントを得ている動画に商品リンクを追加することで、効率的に商品の認知度を高めて売上につなげられます。
LIVE Shopping広告
TikTok LIVEを視聴しているユーザーが、LIVE配信中に商品を閲覧して購入できるフォーマットです。商品を使用している様子や商品に関する質疑応答をLIVEで配信し、ユーザーに購入してもらう「ライブコマース」形式の配信ができます。
Product Shopping広告
商品詳細ページの画像と情報を使用して広告を作成するフォーマットですが、2025年7月時点では日本ではサポートされていません。
あらかじめ商品詳細ページに商品画像などの情報を登録しておくと、そこから引用される形で広告が配信されます。広告をクリックすると商品詳細ページに遷移します。
TikTokショッピング広告の設定方法
TikTokショッピング広告を始めるには、まずTikTokAdsManagerでの設定が必要です。TikTokShopの販売者アカウント（Seller）を事前に作成しておきましょう。こちらの作成ページで国を選んで登録します。
TikTok広告自体の始め方は下記でも解説しています。
初期設定の流れ
下記の流れで設定を進めましょう。
①TikTok Business Centerにログインする
TikTok Business Centerにアクセスし、アカウントにログインします。Business CenterはTikTok上のビジネスアセットを一元管理できるハブツールです。
②ショップを追加する
Business Centerの左側メニューで「アカウント」をクリックし、次に「ショップ」を選択します。そこで「ショップを追加」をクリックします。
③既存のTikTok Shopを選択して設定を開始する
追加したいTikTok Shopを選択し、「TikTok Seller Centerで設定を開始」をクリックします。もしTikTok Shopをまだ作成していない場合は、ここから新規作成することも可能です。
④Seller Centerでの設定を完了する
TikTok Seller Centerにリダイレクトされるので必要な手順を完了し、「設定を完了」をクリックします。
⑤TikTok Ads Managerアカウントを接続する（Seller Center経由）
Seller Centerのホーム画面に移動し、「広告」セクションを確認します。「キャンペーンを作成」または「広告を作成」ボタンが表示されていれば、すぐに広告作成に進めます。
既存のAds Managerアカウントを接続したい場合は、「アカウント管理」に進み、「アカウントを追加」を選択して、必要な手順を完了します。新しいAds Managerアカウントを作成したい場合も同様に「アカウントを追加」から進めます。
⑥権限の確認
TikTok Ads Managerと連携するためには、Seller Centerで「ショップオーナー」または「管理者」または「広告マネージャー」の権限を持つユーザーメールアドレスでログインしている必要があります。権限がない場合は、ショップオーナーまたは管理者に権限の付与を依頼しましょう。
広告配信までの流れ
初期設定が完了したら広告を作成しましょう。下記の手順で配信まで進めます。
①TikTok Ads Managerにログイン
TikTok Ads Managerにアクセスし、アカウントにログインします。
②新しいキャンペーンの作成
「広告を作成」をクリックして、新しいキャンペーンを開始します。
③広告目的の選択
広告の目的として「販売」を選択します。※TikTok Shopの商品販売に特化した目的
④商品ソースの選択
商品ソースとして「TikTok Shop」を選択します。連携されているTikTok Shopの商品を広告に利用できるようになります。
⑤キャンペーン設定の入力
キャンペーン名や予算などの詳細設定を入力し、「続行」をクリックします。
⑥ショップ広告タイプの選択
広告セットの作成画面で、以下のいずれかのショップ広告タイプを選択します。
商品ショッピング広告 (Product Shopping Ads)
コンテンツの追加作成なしで、TikTok Shopの商品画像と情報を使用して広告を配信できます。TikTokの「おすすめ」や「ショップタブ」の「検索」に表示されます。
最適化目標として「総利益」「購入数」「クリック数」から選択できます。
動画ショッピング広告 (Video Shopping Ads)
動画を利用し、トラフィックとTikTok Shop商品の売上に最適化して視聴を増やします。CTA（行動喚起）は”商品アンカーリンク”が初期設定です。
カタログを作成し、商品をアップロードして動画と連携させる必要があります。
LIVEショッピング広告 (LIVE Shopping Ads)
関連するオーディエンスをライブ配信に誘導します。
リアルタイムのLIVE配信または既存の動画を使用して広告を作成できます。
⑦広告セットと広告の作成
選択した広告タイプに応じて、以下の設定を行います。
プレースメントとターゲティング
広告を表示する場所と、ターゲットオーディエンス（年齢は18歳以上を推奨）を設定
予算と最適化
日予算や入札戦略（例：GMV Max、総利益、購入数など）を設定
商品の選択
広告でプロモートしたいTikTok Shopの商品を選択（最大20件まで）
クリエイティブの追加
動画ショッピング広告やLIVEショッピング広告の場合、動画クリエイティブをアップロードするか、既存の投稿を選択します。商品ショッピング広告の場合は、商品画像が自動的に使用されます。
広告テキストとCTA（行動喚起）
広告のテキストとボタン（例：「今すぐ購入」など）を設定
⑧審査と配信開始
作成した広告はTikTokに審査され、承認されると広告の配信が開始されます。否認される可能性を視野に、余裕を持ったスケジュールで入稿しましょう。
広告の中身の設定：商品ソースと動画ソース
商品ソースは、広告として配信する商品の情報を最新に保つために必要な設定です。動画ソースは、広告として配信する動画クリエイティブのことを指します。
商品ソース
商品ソースとは、広告に表示する商品情報の取得元のことです。直接アップロードする方法では、CSV形式やXML形式で商品情報をアップロードできます。また、既存のEコマースプラットフォームと連携することも可能で、在庫情報や価格情報をリアルタイムで同期できます。
商品ソースの管理において重要なのは、情報の正確性と更新頻度です。在庫切れの商品が広告に表示されたり、価格が実際と異なったりすると、ユーザーの信頼を損なってしまいます。
動画ソース
広告クリエイティブとして配信される動画です。ShopAdsの動画ソースとしては、自社で制作したオリジナル動画・インフルエンサーが作成した動画・ユーザー生成コンテンツ（実際に商品を購入・利用した一般のTikTokユーザーが作成したコンテンツ）などが使用できます。
実際の使用シーンを見せる動画が特に効果的です。商品がどのように使われ、どんな価値を提供するのかを視覚的に示すことで、ユーザーに「欲しい！」と思わせます。
動画の長さは15秒から60秒程度が推奨されており、最初の3秒程度で視聴者の注意を引くものにしましょう。また、音声がオフでも内容が理解できるよう、テキストオーバーレイを取り入れましょう。
SparkAds：Shop広告で利用できるクリエイティブ形式
SparkAdsは、オーガニック投稿を配信する形式の広告です。
TikTokShopと組み合わせると、実際のユーザーやインフルエンサーが作成した商品レビュー動画をそのまま広告として活用できます。
SparkAdsの最大のメリットは、広告らしさを感じさせない自然なコンテンツとして配信できることです。通常のコンテンツと同じように興味を持ってもらいやすくなります。
オンサイトショッピングプレースメント：自動プレースメント機能
TikTok内の様々な場所に商品を表示できる機能です。フィード内だけでなく、検索結果、ショップタブ（おすすめ、検索）、またブランドや販売者のプロフィールに設置できるショップページなど、ユーザーの行動パターンに合わせて最適な場所に商品を表示できます。
この機能によりユーザーが広告に触れる機会が増え、認知から興味関心・比較検討・購入まで、各段階に応じたタッチポイントで商品をアピールできるようになります。
TikTok Shopの広告は、2025年7月時点では代理店での取り扱いはできず、広告主様が直接配信する方法のみ可能です。Shop広告の代行は難しいですが、TikTok広告自体の配信や運用のご相談は承っております。
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